
昨年と同じく無対策・白の反射塗料・各A・B・C・Dの遮熱モデルでの2022年度遮熱効果実験の状況写真です。

2022年7月24日の屋根水平面(無対策)・北面を除く各壁面温度のグラフです。

7月24日の実験データですが、これまで経験した事のない猛烈な酷暑のデータです。
2009年より色々なパターンで実験をしてきましたが無対策において午前11時半から午後の4時半まで屋根スラブ表面温度は50℃を超え、かつ1日の合計温度は2030.2℃でこれまで経験したことのない数値ですので、このような屋根スラブを持った居住空間では冷房設備にとても大きな負荷が掛かることが容易に想像できます。
データの示す通り水平面(無対策)では午後の2時半で55.3℃とピークになり、素足では歩けない程相当な暑さのデータです。
東壁面では午前11時に41.4℃でピークになり、西壁面においては午後の6時に41.3℃となり、日射の当たらない南壁面温度は午後の2時半で38.5℃とデータからみてとれます。
ちなみに24日の南中高度は83.8°で南中時刻は12時35分となっています。データをみる限り当たり前のことですが、最大温度は屋根水平面が50℃を超えるオーダーで東西面が40℃台で次に南壁面が30℃後半でそれぞれ桁違いの温度です。
屋根水平面がいかに大きな日差しを受けているのがデータからみてとれます。


7月24日の屋根水面(無対策)及び各遮熱モデルのスラブ表面温度のグラフとデータですが、前述のように、午後の2時半では無対策が55.3°で白の反射塗料は45.5°となり、同じような波形のグラフです。又各遮熱モデルの実験状況写真ですが、Aモデルは、遮熱ブロックの周囲を砂利で囲みブロック下部の内部通気を防ぐ実験です。

データを見る限り午後の4時半で38.1℃でピークになり無対策と比較し約2時間のタイムラグと17.2℃の温度差がデーターで見てとれます。

次にBモデルでは日射遮蔽ブロックと50mmの断熱材での組み合わせで熱抵抗が一番大きな値で、午後の2時半の無対策とでは、21.6℃の大きな温度差です。
又、午後の9時に34.9℃とピークになり無対策と比較し、6時間半の遅れで且つ断熱材の要素が見えコストパフォーマンスも気になるところです。


同じくCモデルとDモデル実験状況写真ですが、Cモデルにおいて午後の2時半で、37.1℃とピークになり、無対策と比較し18.2℃の温度差があり、Dモデルでも37.5℃と無対策と比較し17.8℃の温度差で同じ時間帯でピークとなっています。


上のグラフ及びデータの表は7月24日の外気温を基準にした時の無対策と白の反射塗料及び各遮熱モデルの温度の数値です。
無対策では午後の2時に20.2℃で、白の反射塗料では午後の1時半で外気温を基準にした時の温度差は10.8℃となり、Aモデルでは午後の5時半で外気温と比較し3.5℃の温度差で、Cモデルは同じく午後の5時半で2.4℃でDモデルでは3.1℃となっています。
Bモデルは約午後の6時までは外気温以下で推移し、翌朝の午前5時に外気温と比較し2.4℃の温度差となり断熱材の要素が現れてるような気がいたします。

昨年と同じく無対策とDモデルの境界から熱の移動を見る実験です。



7月24日遮熱Dモデルと無対策との境界からの0㎝から40cm離れたところの熱移動のグラフ及びデータですが、Dモデルにおいて午後の4時半に37.5℃とピークになり午後の4時半においての0cm(境界)・10㎝・20㎝・30㎝・40㎝の位置のグラフとデータです。
詳細は前回のブログに記述していますので割愛致します。
今回も20㎝離れたところで38.5℃でDモデルのピークとの温度差は1℃です。
現場での施工の場合パラペットから離れた遮熱ブロックが敷設されて無い部分の面積と遮熱ブロックが敷設された部分の面積の割合は後者が多いです。熱の移動は必ず高き所から低い所へ移動します。よって熱の移動の温度差は前記述の面積比に
おおじて大きく変化すような気がいたします。
沖縄県土木建築部建築指導課のホームページの抜粋ですが(令和4年4月1日より沖縄県における気候風土適応住宅認定基準おいて沖縄県における「気候風土適応住宅」は、「日射による熱を内部に侵入させないこと」と「熱や湿気を内部にこもらせないこと」を前提とし、冷房期のエネルギー利用を低減することを目的とします。)基準の中で屋根の遮熱(目的A)の手法のひとつとして、屋根通気ブロック(遮熱ブロック)が記載されています。
8地域の夏季が長く陽射しの強い沖縄県において日射遮蔽(シャヘイ)の要素技術による温熱環境の改善は改めて重要です。夏季の期間、躯体の温度を色々な手法を用いて外気温に近ずけることで空調設備の負荷を軽減し省エネと快適な居住空間作り出すことがとても大切なことのように思います。